プレイングマネージャーのための「時間が足りない」問題解決法

もう毎日が時間との戦いだよ。やること多すぎて、何から手をつければいいのか分からない。

ほんとそれ!自分の仕事もしなきゃいけないし、チームのサポートもしなきゃだし、頭がパンクしそう。

二人とも、プレイングマネージャーの典型的な悩みだね。でも解決策はあるよ。

通常の業務に加え、マネージャーとして部下の管理も任せられるプレイングマネージャーは、「時間が足りない」と日々悩んでいます。

自分の業務とチームのマネジメントを同時にこなすのは、確かに大きなチャレンジです。

今回は、なぜプレイングマネジャーが時間不足におちいりがちなのか原因を明らかにし、効率的な時間管理術について一緒に考えていきます。

時間の使い方を見直して、プレイヤー業務とマネジメント業務を両立させましょう。

目次

プレイングマネージャーに時間が足りない6つの理由

なんでプレイングマネージャーって、こんなに時間が足りないんだろう?自分の仕事もチームの面倒も見なきゃいけないし、もうヘトヘトだよ。

裕子

どっちも全力でやりたいのに、結局どっちつかずになっちゃってる感じがする。

Qざえもん

その悩み、まさにプレイングマネージャー特有のものだね。原因をしっかり理解すると、解決の糸口が見えてくるよ。

プレイヤー(実務担当者)とマネージャー(管理者)の二つの役割を同時に担う、プレイングマネージャーが時間不足になりやすい原因は主に下記の6つです。

「自分のノルマもあるのに、部下のフォローまで手が回らない!」:二重の業務負荷でタスクが倍増する

自分のノルマもあるのに、部下のフォローまで手が回らない!というのは時間がないプレイングマネージャーが最も陥りがちな状態です。自分自身の業務目標とチーム全体の目標、両方を達成する責任があります。その結果、タスク量が単純に増え、マネジャーになる前の状態と比べて圧倒的に時間が足りないように感じます。

「ようやく自分の仕事に集中できたと思ったら、部下から相談が来て中断される。」:役割の切り替えに時間とエネルギーを消耗する

ようやく自分の仕事に集中できたと思ったら、部下から相談が来て中断される。というのもプレイングマネージャーにありがちな状態です。プレイヤーとして集中している最中に、部下からの相談や上司からの指示が入ると、マネージャーとしての対応が求められます。この頻繁な役割の切り替えが集中力を削ぎ、結果的に効率が低下します。

「どうやって部下を指導すればいいのか分からず、手探り状態。」:マネジメント経験の不足による試行錯誤

「どうやって部下を指導すればいいのか分からず、手探り状態。」という相談も非常に多いです。多くのプレイングマネージャーは、優秀なプレイヤーだったために昇進します。しかし、マネジメントに関する教育・研修が不足していることが多く、部下の育成やチーム運営に時間がかかりがちです。これは、本人だけでなく組織としてのサポート体制に問題がある場合もあります。

「任せたいけど、ミスが起きたら困るから結局自分でやってしまう。」:業務の属人化で仕事の委譲が進まない

自分が高いスキルや知識を持っているため、重要なタスクを部下に任せることに不安を感じ、全て自分で抱え込んでしまいます。そうして、部下への仕事の移行がすすまず、自分の仕事が増える一方になります。

「部下が何をしているのか把握できておらず、トラブルが起きてから気づく。」:コミュニケーション不足による誤解やトラブル

時間がないために、部下とのコミュニケーションが疎かになりがちです。これが誤解や情報共有の遅れを生み、問題解決に余計な時間を費やすことになります。

「細かいところまで気になってしまい、時間がいくらあっても足りない。」:過度な責任感と完璧主義

チームの成果も自分の成果も両方高めたいという責任感から、細部にまで目を配りすぎて時間を浪費します。また、完璧を求めるあまり、タスクに時間をかけすぎてしまいます。

これらの原因は、プレイングマネージャーだからこそ直面する特有の問題です。

これらの悩みに心当たりがある方も多いのではないでしょうか。

裕子

私だけじゃなかったんだね。少し気が楽になるわ。

Qざえもん

原因が分かれば、次は解決策を見つける番だね。一緒に乗り越えていこう。

次は、プレイングマネージャーとしての役割をより効果的に果たすための具体的な方法について一緒に考えていきましょう。

プレイングマネージャーの悩みを解決するタイムマネジメントの基本原則

タイムマネジメントって、言われても具体的に何をすればいいのか分からないんだよね。スケジュールを立てても、すぐに予定外のことが入ってくるし。

裕子

私も。自分の仕事とチームのマネジメント、どっちも中途半端になってしまって、結局どちらも進まない感じがするの。

Qざえもん

プレイングマネージャーは、時間を最大限に活用する方法を見つける必要があるよ。具体的な方法をみていこう。

プレイングマネージャーとしての悩みを解決するためには、以下のような具体的な時間管理の方法を取り入れることが効果的です。

1.まずは、エネルギーマネジメントを意識する

タイムマネジメントの大前提として必要なこと。それはエネルギーマネジメントです。

気力がなければ、いくら時間があっても仕事は効率的に進みません。

まず、自分自身が疲弊している自覚がある方は、自分のエネルギーを管理することを一番に意識しましょう。

具体的には、以下の2つを意識します。

誰もがきいたことがある、当たり前の内容ですが、優先度を上げて最初に意識するということが重要です。

自身のピークタイムを知り活用する

自分のエネルギーが高まりやすい時間帯をまずは知り、その時間を有効活用できるようにタスクを調整しましょう。これは午前中の方もいれば夕方になってやっとスイッチが入るという方もいます。ピークタイムを移動や雑務ではなく、重要なタスクに当てられるようにしましょう。

・必要な休息を取る

人間の集中力は40〜50分しか続かないというのは有名な話です。また、より大きな責任やプレッシャーがかかるプレイングマネジャーは知らず知らずのうちに疲労やストレスをためがちです。「休むことも仕事」とよく言うように無理は禁物。まだ大丈夫、と思えるうちにしっかり休息をとりましょう。

2.タスクの優先順位を明確にする

プレイングマネージャーは、プレイヤー時代よりも多くのタスクをこなすことが求められます。まずは、自分の業務とマネジメント業務を含めた全てのタスクをリストアップし、それぞれの優先順位を明確にしましょう。

分類したタスクは「緊急かつ重要」「重要だが緊急でない」「緊急だが重要でない」「緊急でも重要でもない」の4つに分けます。

でも、全部が重要に見えてしまうんだよなぁ。

Qざえもん

最も効果的なポイントに集中することが大切だよ。全てを同時にこなそうとせず、影響力の大きいタスクから取り組もう。

3. 部下へのデリゲーション(仕事の委任)を積極的に行う

全てを自分で抱え込むのではなく、適切なタスクを部下に委任しましょう。これにより、自分の時間を増やし、部下の成長にもつながります。

委任するタスクを選ぶ

自分でなくても対応可能なタスクや、部下のスキルアップにつながるタスクを選びます。

期待値を伝える

部下に期待する成果を具体的に説明します。このとき、一から手順を説明するのではなく、成果や目的を伝え方法は部下に任せることも意識します。

裕子

任せたいけど、ミスが起きたらどうしようって不安で…。

Qざえもん

武将たちも、家臣を信頼して任せることで大きく成長したんだよ。部下を信頼して任せることも、マネージャーの重要な役割だ。自分が仕事をすると二度と部下が仕事をしてくれなくなる、ぐらいの気持ちで委任できる仕事を考えよう。

部下への仕事委任について下記の記事でも詳しく解説しています。

4. タイムブロッキングでスケジュールを管理する

自分の時間を効果的に使うために、タイムブロッキングを活用しましょう。これは、時間をブロックごとに区切り、特定のタスクに専念する方法です。

具体的な時間割を作成する

カレンダーに詳細なスケジュールを入力し、どの時間に何をするかを明確にします。

バッファ時間を設ける

予期せぬ対応が必要な場合に備えて、余裕を持ったスケジュールを組みます。

5. 事細かに手取り足取りサポートすることを避け、部下の自立を促す

細部まで管理しすぎると、自分の時間が奪われてしまいます。部下に任せたタスクは、基本的に任せきることが重要です。

結果にフォーカスする

プロセスではなく、成果物や結果に焦点を当てます。このときの成果・結果は自分の主観やこだわりで判断することは避けます。例えば、部下が作成した商談用プレゼン資料のデザインやレイアウトをあなたが気に入らなかった場合でも、考えるのは「商談達成という目的を果たせるレベルの資料か?」ということです。必要なアドバイスを行うことはよいですが、「あなたの思った通りの資料を作れるようになること」が目的ではないことに注意しましょう。

自主的な相談に対する対応やフィードバックは効果的に行う

部下に任せることはおこないつつ、部下が自主的に行う質問や相談には対応するようにしましょう。その際も、手取り足取り定期的に成果物をレビューし、必要なアドバイスを提供します。

裕子

つい細かいところまで口出ししちゃうんだよね。

Qざえもん

武田信玄は、『人は城、人は石垣、人は堀』と言って、人材の重要性を説いたんだ。部下を信頼して任せることで、自分も楽になるし、チーム全体が強くなるよ。

6.定期的なコミュニケーションで情報共有を円滑にする

進捗が遅れているなどネガティブな報告は基本的にあがってこないものと考えておくことも重要です。そのため、部下との定期的なコミュニケーションは大事にし、情報共有と問題解決を図ります。これにより、後々のトラブルを未然に防ぐことができます。

メンバーの性格やコミュニケーションスタイルを理解し、適切なコミュニケーション手段を選ぶ

内向的な人には落ち着いた環境で話す、外向的な人にはオープンな場で意見を求めるなど、個性に合わせて接します。また、対面だけでなく、チャットやメールなど、メンバーが話しやすい方法を選択します。

日常的に信頼関係を築く

日頃からオープンな姿勢で接し、批判せずに話を聞くことで、安心感を与えましょう。そのためにも、自分自身の精神的・物理的余裕を確保しておくことも重要です。

ネガティブな情報を引き出す質問をする

「何か困っていることはない?」と具体的に問いかけ、問題を話しやすくします。

部下の非言語の反応に注意を払う

部下の言葉だけでなく、声掛けに対する反応や、デスクで仕事に向かっている際の表情など、非言語の部分を大事にしましょう。普通の部下にとって、「仕事が終わらない」「トラブルがあった」「進捗が遅れている」というネガティブな報告や相談は上司にしたくないものです。言葉以外から状況を読み取れるように、普段から部下の様子を観察しましょう。

これらの具体的な方法を取り入れることで、プレイングマネージャー特有の「時間が足りない」という悩みを解決する一助となるでしょう。

まとめ

今日話したこと、早速試してみようかな。タイムブロッキングとか、効果がありそうだし。

裕子

私もデリゲーションに挑戦してみる!部下を信頼して任せることで、自分の時間も増やせそう。

Qざえもん

それは良い考えだね。きっと成果が出るはずだよ。

プレイングマネージャーとしての悩みは、決してあなた一人のものではありません。時間管理の基本原則を理解し、具体的な方法を実践することで、業務とマネジメントを両立させる道が開けます。

今回ご紹介した方法をぜひ試してみてください。小さな一歩が大きな変化を生み出します。

あなた新しい挑戦を応援しています!

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この記事を書いた人

Qざえもんのアバター Qざえもん AWコンサルティングのご意見番

AWコンサルティングのご意見番のお侍。ビジネスマンの悩みを解決するのが生き甲斐。剣術の鍛錬と一緒に、組織開発についての知識や、ビジネスマインドを日々磨いている。

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