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成功するオンライン研修企画・実施のコツをベテラン講師が解説

こんにちは。

AWコンサルティングの渡邉です。

2020年以降、研修のオンライン化が急遽、求められるようになりました。

新しい時代に対応していくため、従業員の教育は今まで以上に重要性が増します。

多くの企業が、今まで行っていた対面(リアル)研修をオンラインでの研修に置き換えながら、なんとか2020年のオンライン研修元年を乗り越えてきました。

我々にも、オンライン研修に関する相談はとても多いです。

相談にくる研修担当者の方は、「対面(リアル)研修と同じやり方が通用せず困っている」ということをよくおっしゃいます。

たしかに、従来の対面研修とオンライン研修は別物ではあります。

しかし、成果を出す良質な研修を作るためにやることは、対面研修もオンライン研修も変わりません。

この記事では、オンライン研修の企画・設計を任された方に向け、どのようにすれば成功する研修を作れるかを解説します。

なぜオンライン研修でうまく行かない企業が増えたのか?それは誤魔化しがきかないから。

対面(リアル)研修のときは、うまくいっていたのに、オンライン研修に置き換えた途端、研修効果が下がった、、、という相談は我々にも多くあります。

講師側のオンライン研修に対する耐性が低かった、という単純な失敗もなかにはあります。

もちろん、オンライン研修は対面研修と性質が違います。

対面研修と同じような設計しか提案できない講師では、同等以上の効果を出すことは難しいです。

しかし、本当の失敗の原因はもっと根本的なところにあることがほとんどです。

失敗の根本原因は、研修担当者と講師がうまく連携しながら「研修の企画・設計」をできていないことにあります。

もちろんオンライン研修が行われる前から「研修の企画・設計」は研修成功の重要な要素でした。

ただ対面研修の場合、実は研修の設計が多少甘くても何とかなっていたのです。

対面研修の場合、講師が研修当日に参加者の状況を細やかに観察し判断できます。

なので、ある程度経験をつんだ講師なら、自身の経験を元に臨機応変に対応していくことで、学習効果や満足度を高めることができるからです。

そのため、力量のある講師・研修会社に任せていれば、多少企画や設計が甘い研修でも無事に終えることができていました。

しかし、オンライン研修では、そのような誤魔化しはききません。

講師の力量が高かったとしても、対面研修のときのように参加者の理解度や反応を敏感に感じ取ることがオンラインだと難くなります。

そのような状況下で臨機応変な対応をするには限界があります。

ではどうすれば、オンラインでも今まで以上の効果を生み出せる、「研修の企画・設計」ができるのでしょうか。

そのポイントは、「学習目標を明確にする」ことにあります。

「学習目標を明確にする」とはどういうことか?評価できる形にすることが大事

「研修の企画・設計」のポイントは、「学習目標を明確にする」ことにある、と言いました。

「学習目標」とは、その研修を通して、参加者にどういうことができるようになってほしいか?を評価できる形で決めることにあります。

「学習目標」をたてる際のよくある失敗は、例えば、「一人ひとりがリーダーシップを発揮できるようになる」といった学習目標です。

リーダーシップ、と一言に言ってもその解釈やイメージは人によって異なります。

なので、

・自分たちの仕事におけるリーダーシップとはなにか?
・どんな状況で、どんな行動を取れればリーダーシップが発揮できたと言えるのか?

ここを明確にし、誰しもが評価できるような形で学習目標を定めないと、効果がきちんと出る研修の企画はできません。

参加者が何となく理解した気になって帰る、そんな現場で活用されない研修になってしまいます。

では、学習目標を明確にするためには何をすればよいのでしょうか。

大きく分けて4つのステップがあるので解説していきます。

学習目標を建てるまでの4ステップ

1、プログラムが目指すゴールを明確化する

まずは、「そもそもなにを成果とするか」を明確にする必要があります。

学習の成果は数値測定がなかなか難しい分野ですので、ここでいう成果とは定性的な表現で定義されるものであってもよいと考えます。

その材料は、中期経営計画や人事制度などで明文化されている会社の意思の中に見つけることができます。会社として重要なテーマや課題を掲げる、そのための人材強化や組織力強化を定めるといった会社は数多くあります。

また、理念経営が重要視されていますので経営戦略とリンクした企業理念を打ち出している会社もあります。あるいは、人事制度の中で「求める人材像」を明示するケースや、コンピテンシーで期待される能力や行動を定義している会社も多くあります。

プランニングに於いては、中計や人事制度で明示されていないが取り組まなければならない場合もあります。その際はフラットな目線で会社の将来像、未来を再確認することが必要です。

主に経営層や、経営層に近い領域にいる人達と話をする中で、会社のビジョン、本来あるべき姿をきちんと理解することは、学習目標を決めるためには欠かせない手順になります。

長年、研修を取り組んできた会社の場合、研修を開催すること自体が目的になってしまっているパターンが良く見受けられます。

この階層にはこの研修が必要だ!この研修は今までも満足度が高かったから今年も開催しよう!というような凝り固まった考えでは、フラットな目線を持つことはできません。

2020年のコロナ禍以降、会社がこれから目指す方向を改めて考え直しているいる企業も多くあります。

あなたの会社が何を目指しているのか?そのために、各階層の人材や現場はどうあるべきなのか?

このあたりを再確認し、経営層、研修担当者、講師全員で同じ方向を向けるようにすることが最初のポイントになります。

2、現場の社員たちの状況・悩みを理解する

会社の将来像を理解することができたら、次に必要なのは現場の状況を把握することです。

特にオンライン化、テレワーク化が進んだ昨今において、現場の状況は今までと大きく変わっているはずです。

今までになかった、新たな悩みを抱えている人間も多いでしょう。

数字から上がってくる情報だけではなく、現場社員の声に耳を傾け、どういった状況でどんな課題を抱えているのかを拾い上げることは、研修の企画担当者にとっては必要な作業になります。

講師側も、現場の状況がわかることで、より的確な提案を出せるようになります。

3、あるべき姿、理想の状況と現状のギャップを埋めるために何が必要か考え、研修の目的を決める

会社のあるべき姿と、現場の状況がみえたら、そのギャップを埋めるために何が必要かを考えていきます。

たとえば、会社のあるべき姿を達成するためには、「営業部門をもっと成長させることが必要だ」と判断されたとします。

そうすると研修の目的がだんだんと見えてきます。

例えば、営業メンバーには「もっと顧客視点で提案を出せるようになってほしい」というのは目的の一つでしょう。

そうして、目的が決まると、その目的を達成するための学習目標を決めていけるようになります。

4、目的をきちんと評価できる「学習目標」に落とし込む

研修の目的と、「学習目標」はきちんと区別することが大事です。

例えば、先にあげた、「営業メンバーに顧客視点の提案ができるようになってほしい」という目的があったとします。

このような研修の目的・ゴールをきちんと達成できたか評価でるようにするために定めるのが「学習目標」です。

「顧客視点の提案」と一口に言っても、その解釈は人によってことなります。

このように基準が曖昧な、目的しか決まっていない状態で研修を実施しても、効果が出たかどうかの判断が難しくなります。

・顧客視点の提案とはどんなものなのか?
・どのような状態になれば顧客視点の提案ができたと言えるのか?

これらを、評価可能な基準として定めていかない限り、すべての参加者がきちんと内容を理解し実践できる研修にはなりません。

基準を作るためには、成果を出すメンバーと、そうでないメンバーの行動の違い、成功ポイントや失敗ポイントを分析しながら、研修担当者と講師が連携して一緒に目標を明確にしていきます。

オンライン研修のメリット・デメリットを理解する

明確な学習目標ができあがったら、次に決めないといけないのは、どんな形式の研修にするかです。

もちろん近年ですと、オンラインでの講義や、eラーニングなどの動画視聴を交えた研修が多くなっています。

その場合、オンラインの特性、メリット・デメリットをしっかりと理解する必要があります。

詳細はこちらの記事、

【事例有】オンライン研修のメリット・デメリット、成功の秘訣を専門家が解説

でも詳しく解説しています。

オンライン研修を導入した企業や講師が感じる一番のデメリットは、

・情報共有の量がどうしても少なくなる

ということです。

コミュニケーションは雰囲気やトーンなど非言語以外の部分で9割が成り立っていると言われます。

なので、どうしてもオンラインでは場の雰囲気を利用した、参加者同士の相乗効果を狙ったり、場を盛り上げたりすることは対面(リアル)研修と比べるとやりにくくなります。

ですが、デメリットというのは常にメリットと裏表の関係です。

このような非言語のコミュニケーションが難しいということは、よりロジカルなコミュニケーション力が試されるということです。

この点をうまく利用すれば、少人数においてコミュニケーションの質は大きく上がります。

また、eラーニングとの相乗効果が出しやすいのがオンライン研修の特徴でもあります。

例えば、弊社が過去に実施して好評だったオンライン研修でも、午前中をeラーニングでの自主学習の時間にあて、午後からはワークやディスカッションを行うという流れのものがありました。

オンライン研修内でeラーニングを教材として視聴してもらうと、参加者は短時間で集中して学習しようとするので学習効率がぐんとあがります。また記憶が新鮮なうちにアウトプットすることで、理解がより深まり研修効果が高まりました。

オンライン研修の事前準備

オンラインでの研修を導入することが決まったら事前の準備が重要です。

事前準備で特に重要なことは、受講者や講師のインターネット環境や当日利用する機器をきちんと確認しておくことでしょう。

まだまだ導入されて日が浅いオンライン研修は、予期しないトラブルが起こりやすいです。

我々も多くのトラブルを経験しています。

・ZoomなどのWeb会議システムに障害が発生して利用できなくなる
・予定していたPCの調子が悪く利用できない
・参加者のネット環境が悪く研修画面に半日以上接続できない

などなど、思いもよらないことが起こる可能性があります。

もちろん事前のリハーサルや機器の確認を入念におこなっておくことは基本とし、代替手段をしっかりと準備しておくようにしてください。

Zoomがもし使えなくなったら?→Teamsも念の為準備しておくなど、代替手段があればもしものときに安心です。

また、受講者が多い研修であればあるほど、トラブル時にサポートできる事務局やアシスタントの人数も多めに確保しておくほうがよいでしょう。

オンライン研修の実施当日のポイント

いざオンライン研修の当日は、実施の際に下記のようなことがポイントになります。

・話を聞くだけの研修にならないように投げかけや、双方向のやり取りを意識する

オンライン研修は、ただでさえ受講者の集中力が持続しにくいです。

加えて受講環境が自宅の場合は、気が散る要素より多くなります。

話を聞くだけの研修ならYouTubeやeラーニングでいいじゃん!とならないために、講師側が常に双方向のコミュニケーションを意識しながら研修をすすめる必要があります。

アウトプットの時間を多くすることも効果的でしょう。

とにかく、オンラインの場合は受講者が集中力を保てているかに、気を配るようにしてください。

・事務局が参加者の状況を主体的にキャッチアップできるようにする

オンライン研修では、講師が参加者の状況をもれなく把握することはどうしても難しくなります。

そのときに、重要な役割を担うのが、事務局メンバーです。

講師が拾いきれない参加者の様子や反応を、モニター越しにしっかり観察したり、チャットに届く質問の内容をまとめたり、といった動きは研修の成功には欠かせません。

事務局メンバーが主体的に動けるよう事前に打ち合わせしておくと、講師のパフォーマンスを最大限引き出すことができます。

まとめ:成功するオンライン研修は準備8割実施2割

成功するオンライン研修を実施するために必要な、企画・設計の段階〜当日の実施までのポイントを説明してきました。

オンライン研修も他の研修同様、準備8割、実施2割です。

はじめに解説した、「学習目標」を明確にすることができれば、成功は一気に近づきます。

あとはオンラインならではのコミュニケーションの特性を理解することです。

あなたの会社のオンライン研修が成功することを祈っています。

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