部下に自信がないのはなぜか?原因と上司がしてあげるべき4つのこと

こんにちは。

AWコンサルティングの渡邉です。

「仕事で成果を出していて優秀なのに、会議では積極的に発言しない」
「テキパキと動いてくれて周りの役に立っているのに、『自分なんて…』が口癖」

あなたの周りにも、満足な働きをしているのに、自己評価が低い部下がいるのではないでしょうか。

部下の自信がないと新しいことにチャレンジしないため、成長の機会を逃してしまい、思ったように部下育成ができません。また、自己肯定感の低さから会議などでも主張をしないため、チームや会社全体としての生産性も下がってしまいます。

自信がない部下を育てていくには、部下が自信を持てない原因を理解したうえで、上司が手助けしてあげることが重要です。

ここでは、以下について解説します。

• 部下に自信がない原因
• 部下の自信を上司が削いでいるケース
• 部下の自信がないときに上司としてできること

最後まで読めば、自信のない部下に対して自分がどのような行動を起こせばいいかが分かりますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

部下に自信がない原因とは

部下に自信がない原因は、いくつか考えられます。

自信を持てない状態とは、自分の能力を客観視できず、認められなくなっていることです。なぜ部下が自信を持てないのか、ここではその原因を一つ一つ解説していきます。

今の業務における成功体験が少ない

今担っている仕事においての成功体験が少ないと、部下は自信を持てなくなります。

部下が「自分は仕事を成し遂げられていない」と思うのは、以下の2パターンが多いです。

• 部下自身が成果をあげられていない場合
• 部下自身は小さな成功を積み重ねているのに、上司や周囲の人間がきちんと認めていない場合

職種にもよりますが、入社1,2年目などの若手のうちは、誰もが認めるような大きな成功を経験できることは少ないでしょう。大きな成功体験をしている部下は、そもそも自信をつけているはずです。

つまり、小さな成功体験を積ませてもらえる環境にないか、周囲の人間が「そんなこと誰でもできて当然だ」と、部下の頑張りを認めてあげていないかのどちらかの状態になっていると考えられます。

自分の強みを理解していない

部下自身が自分の強みを理解していない場合も、自信を持ちにくいです。

自分の得意分野や強みを本人が分かっていないと、仕事の中でどのように力を発揮し、どうやって成果を出していけば良いのかが分かりません。成果の出し方が分からないと、目標達成のためにするべきことも明確にならないため、あれこれ模索している間に、パフォーマンスが落ちてしまいます。

生産性が低いと、当然成果にも繋がらず、仕事において成功体験を得にくくなるため、ずっと自信が持てないままになってしまうのです。

失敗を極度に恐れ、行動する前から無理だと決めつけてしまう

部下が失敗を極度に恐れるタイプの場合も、自信を育てにくいです。

このタイプの部下は「絶対に失敗したくない」と思っているため、行動する前から自分には無理だと決めつけてしまい、なかなかアクションを起こしません。行動に踏み切れないと、当然成功もできないため、自信もつかないですよね。そして自信がないから次の行動も起こせない、と悪循環に陥ってしまいます。

成功することよりも、「もしうまくいかなかったら…」「チームや取引先に迷惑をかけたらどうしよう」と先に失敗する想定をしてしまうため、自信をつけるための行動をそもそも起こせないのです。

他人と比較しすぎている

部下の自信がないのは、周囲の人間と比較しすぎているからかもしれません。

他人と自分を比較して、自分よりも優れた人に憧れを抱き、目標とするのは悪いことではありません。「あの人みたいに自分も頑張ろう!」と励みにできるか、「あの人に比べて自分なんて…」と落ち込んでしまうかの差です。

他人と比較してしまうタイプの部下は、成長意欲はあるのになかなか成果が結びつかず、「もっと結果を出さなきゃ」と自分で自分を苦しめてしまっています。「やりたいこと」ばかりに気を取られて高い目標を設定してしまうため、「できること」のキャパシティを超えてしまい、円滑に仕事を進められません。その結果目標がクリアできないことに落胆し、自己肯定感が下がってしまいます。

また、小規模なチームだと、周りが中堅・ベテラン社員ばかりで若手が自分しかおらず、経歴が全然違う人と自分を比べて落ち込んでいる場合もあります。若手としては十分に成果を上げていても、「みんなすごく仕事ができるのに、自分は…」と自信を失ってしまうのです。

今の仕事が自分に合っているか不安を感じている

部下本人が仕事に前向きでないことが、自信のなさに繋がっている場合もあります。

下記のような環境下では、部下は「自分は今後もこの仕事を頑張っていくんだ!」という決意がしにくいです。

• バブル崩壊後の労働環境では、頑張った分だけの給与・地位の上昇が見込めない
• 終身雇用の概念が崩れ、仕事を自由に選べるようになった
• 副業の解禁や転職へのハードル低下により、今の職業をずっと続けていって良いのか疑問を持ちやすい環境になった

また、会社や仕事への不満・不安があっても、転職で成功する自信はないため、職場を辞めるなどの行動も起こせません。腹をくくることも方向転換をすることもできない、どっちつかずの状態なため、「このままでいいのかな」と漠然とした悩みを抱えたままになります。その結果、自信もなく毎日の仕事をこなすだけになってしまうわけです。

部下の自信がないのは上司が原因?

部下の自信がない原因が、上司にあるケースもあります。

直属の上司は、部下にとって一番近い存在。しかし上司側は、知らず知らずのうちに部下に大きな影響を与えていることに、なかなか気づけないものです。

たとえば上司がとても優秀で、会社から認められている場合。部下は上司のように仕事で成果を出せないことに悩み、自信を失ってしまいます。

あるいは部下が優秀だからこそ、「何の問題もなく仕事ができているから大丈夫」と上司が放置してしまっている場合。上司やチームメンバーが成果を認めてあげないと、部下は「何も評価されていない」と思い込んでしまいます。

上司側が部下の自信が育たない状況を作っていることもあるため、自分の言動を見直すことも重要です。

部下の自信がないときに上司ができる4つのこと

部下の自己肯定感を高め、自信をつけてもらうには上司として何をすべきなのでしょうか。ここでは、部下の自信がないときに上司ができることを4つご紹介します。

1.小さな成功体験を積ませる

自信のない部下には、まず小さな成功体験をどんどん積ませることを意識しましょう。

部下が“デキる人間”かどうかは関係ありません。誰でもできるような仕事でもいいので、上司側で部下がちょっと頑張ればやり遂げられるような仕事を任せます。新入社員や中堅社員など、それぞれの経験値に合った仕事を割り振るのも上司の大事な役目です。

取引先相手の仕事だとなかなか失敗もできず、上司側もいろいろ口を出したくなってしまうでしょう。そのため、なるべくリスクの低い社内の仕事で成功体験を積ませることをおすすめします。

部下に仕事を任せたら、以下の4つを意識することが大事です。

部下に仕事を任せたらするべきこと

  1. 成功するためのアドバイスをする
  2. うまくいかなそうなときはフォローする
  3. 部下の成功を褒める・認める
  4. 部下の成功をチーム内に周知する

与えた小さな仕事を部下が見事こなせたら、上司である自分がその成功を認め、さらにチーム全体にも周知します。

自分が上司からきちんと評価してもらえたことや、チームの役に立てたと感じれば、部下も少しずつ自信をつけられますよ。

2.積極的にコミュニケーションをとる

部下に自信をつけさせるには、まず上司である自分が部下に信頼してもらうことも重要です。信頼関係が成り立っていないと、いくら上司に褒められたところでお世辞にしか聞こえず、「もっと自信を持っていいよ」と言われても信じられません。

また、小さな成功体験ができるような仕事を振るには、上司が部下の強みを理解しておく必要もあります。1対1の面談など、部下とコミュニケーションを取れる機会を設け、今までの仕事内容からその部下の強みを見つけてあげましょう。自分の強みを理解し、それが上司から認められていると分かれば、部下も自然とそのスキルを伸ばそうと頑張るはずです。

部下と話す際は、なるべくネガティブな言葉を使わないようにし、自分の考え方を話すよりも部下の話を聞くことに徹してみましょう。

《ネガティブ言葉を使ったダメな例》

上司

まだ目標達成できていないみたいだけど、何か策は考えているの?

部下

いえ、今考えている最中で…

上司

リスト客もう一周電話してみたら?もう月末まで時間がないから、早めにね

自信がない上に上司から意見を出されたので、自分で考えている案を言い出せない

《ポジティブ言葉を使った良い例》

上司

あと少しで目標達成できそうだね。「今日は売れたな」って実感できた日はどんなことをしてた?

部下

そうですね…途中で先月のデータを元にした新しい資料を作ったので、それを使い始めてからは割と売れてるかもしれないです

上司

なるほど、データの活用は良さそうだね。作ってくれた資料、他のメンバーの役にも立つかもしれないから、一度見せてもらえるかな?

部下にとって良い状況だったときを振り返り、その中から強みを見つける

部下の強みを見つけつつ、信頼関係を構築するためにも、積極的にコミュニケーションを取ってみてください。

3.部下の強みが発揮できる機会を作る

部下に自信をつけさせるには、本人の強みが発揮できる機会を積極的に作ることも重要です。

たとえば、見やすい資料作りが得意な部下Aがいたとします。部下Bから、「課長、これってどういう表現にしたら取引先に伝わりやすいですかね…」という相談がありました。このときに、自分が正解を持っていても、敢えて「プレゼン資料はAさんが作るの得意だから相談してみて」と部下Aに仕事を振るのです。

すると部下Bは資料作りにおいて、部下Aを頼りにします。部下Bが「課長がお前を頼れって」と伝えるため、部下Aも「課長は自分を評価してくれているんだな」と感じ取り、少なくとも資料作りにおいては自信が持てるでしょう。

部下の得意分野に合わせて役割や立ち位置を作ってあげることで、「君は我がチームにとって必要だ」と部下に示せます。チームの役に立っている実感があれば、少しずつ自信もついてくるはずです。

部下の強みを発揮できる仕事があれば、積極的に割り振りましょう。

4.目標設定・フィードバックをこまめに行う

部下に自信をつけさせるには、具体的な目標を上司が一緒に考え、こまめなフィードバックと合わせることが大切です。

ちょっと頑張れば達成できそうな目標設定をする
部下が自信を持てないのは、成功するイメージが掴めておらず、具体的に何をすればいいのか分からなくて不安だから。ゴール達成までの道筋を示して「これなら実現できそう」と思わせることが重要です。

また、目標設定をするなら、売上などの成果目標よりも、行動目標のほうが達成しやすい傾向にあります。

《行動目標の例》

• 営業職:電話を〇件かける、アポを〇件取る
• 製造職:ロスを先月より〇個減らす
• サービス業:お客様への声掛け一覧表を作って、アルバイトに周知する

成果目標を達成するためにどんな行動をするかは、上司が決めてしまうのではなく、部下主体で発案させると良いです。人間は自分が納得して決めたことには「やりがい」を感じるため、積極的に取り組もうとします。「達成のためにどんなことができそう?」とたずね、部下が進んで取り組める、具体的な行動目標を引き出してあげましょう。

取り組む期間が終わったら、きちんとフィードバックを行う
目標のための活動期間に区切りがついたら、フィードバックを行いましょう。

達成できれば万々歳なので、なぜ成功できたのか聞いてみてそこから部下の強みを引き出します。重要なのは、もしクリアできなかったことがあったとしても、必ず認めること。未達成なことがあっても、次回クリアするためには何ができそうか、また一緒に考えれば良いのです。

フィードバックをする際は、チームの成績や上司自身の評価は一旦置いておいて、部下の成長を第一に考えてあげると良いですよ。

もしも部下が「全然目標達成できてないです」と落ち込む場合は、誰と比較して、何を基準に「できていない」と感じたのかをヒアリングすることも大事です。上司として評価できる成績なのであれば、他己評価と自己評価に差があることも伝えてあげてください。

現状の課題を探すよりも、今の部下ができていること、もう少し努力したら次はできそうなことに目を向けて、長所を伸ばしつつ無理のないステップアップを図りましょう。

まとめ:部下の自信がないときに上司が出来ることは多い

ここまで、部下の自信がない理由や、部下が自信を持てるようになるために上司としてできることなどを解説してきました。

自信がない部下を育てるには、欠点よりも良いところに目を向け、強みを伸ばせる環境を作ることが大事です。

組織にいる人間は限られています。その限られた人間をうまく動かして、個々の力を成長させながら、チーム・組織全体のパフォーマンスも上げていくのが管理職の仕事。部下のやる気と自信を引き出せれば、自分自身もマネジメントスキルを上げていけるでしょう。

部下が思い悩まず、自信をつけて活き活きと働けるよう、上司として精一杯サポートしてあげてくださいね。

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この記事を書いた人

Qざえもんのアバター Qざえもん AWコンサルティングのご意見番

AWコンサルティングのご意見番のお侍。ビジネスマンの悩みを解決するのが生き甲斐。剣術の鍛錬と一緒に、組織開発についての知識や、ビジネスマインドを日々磨いている。

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