研究開発組織のリーダー人材育成と組織活性化に成功

ここがポイント!

研究開発組織のリーダー人材育成と組織活性化をサポートした事例です。

取り組みの背景
「のびのびと自分の研究をしたいがために、リーダー候補者が育たないR&D部門」

今日、研究開発部門への期待は高くなっています。

企業の持続性を高めるためには破壊的イノベーションが求めれ、そのためには研究開発投資が欠かせませんが、会社が投資する以上は収益への貢献も要求されます。「明日のメシのタネ」「明後日のメシのタネ」になる成果が問われているのです。

研究の現場は「なんとか新製品・新サービス、もしくは新事業をカタチにしなければならない」プレッシャーと共に「本来、研究開発はいたずらに成果を追うのはナンセンスではないか?目先の成果にとらわれるのではなく、先々を見すえた研究活動に集中するべきでは?」という思いも生じて、ジレンマを感じやすいものです。このような葛藤の中で、部門として成果と創造性のバランスの両方を実現するためには、高度なマネジメント力が要求されます。

Z社の研究開発部門も同様の状況がありました。

その中でも特に次世代リーダーとして期待される層には、研究活動の中心となって現場を引っ張ってもらい、将来的には組織を支える幹部に育ってもらいたいとの期待が寄せられていました。

しかし、本人たちのホンネは次のようなもの

「もともと研究が好きでこの仕事をやっていますので、マネジメントはやりたくないです。話は分かりますけれど、対人関係は好きじゃないし、ずっと現場がいいです・・・。次世代リーダー候補者に選ばれたのはうれしいのですが正直な気持ちを言うと、ちょっと複雑です。」

問題意識
「中長期的な経営視点とマネジメント能力をもった人材の育成が必要」

・ターゲット市場に対する商品や事業の新規ネタを創出する

・研究開発部門の組織運営力を強化する

・次世代を担うマネジメント人材を輩出する

実施内容
組織のリアルな問題解決型を取り組む実践型ワークショップ

最初の段階は、まず事務局とプログラム要件の詳細を検討し、その上で研究開発部門の幹部層に上申して議論を深め、組織としての合意形成を行いました。そのねらいは本プログラムを対象者本人たち任せの意識改革活動ではなく、対象者を起点としたダイナミックで組織的な研究活動をつくり出す取り組みにしたかったからです。

言い換えると、人事制度が目指す人材像と本人たちの志望キャリアとの結び付けを明らかにし、戦略や構造などいろいろな要素との一致性を高めた活動としてデザインをして「マネジメントとは、研究者がより大きな成果を創るために必要な手段である」という実感を持って取り組んでもらうためでした。

また、プログラムを組織的な施策としてデザインし直すことで、上司を含めた組織からのサポートが受けやすくなります。さらに今回の取り組みが成功することによって新しいロールモデルが誕生し、後進のモチベーションになって研究組織の人材マネジメントが活性化することが期待できます。

対象者強化プログラムは、月に1度の実践フォロー型シリーズ研修で約1年間にわたって実施しました。初期段階はコンサルタントから問題解決解決活動に有効なフレームワークのインプットを中心に進め、中盤以降はフレームワークを使って立てた計画実践に軸足を移し、職場での実践結果を分析して改善策をつくってまた実践してもらうというサイクルを回りました。また、職場実践の中には上司との1on1ミーティングを依頼し、定期的なコミュニケーションを取って相談しながら進めました。

対象者の上司向けプログラムも、月に1度の実践フォロー型シリーズ研修で約1年実施しました。実はプランニング時点の構想は「上司層向けのプログラムは、2~3か月1度くらいのペースでよいだろう」と考えていましたが、上司本人たちのニーズで対象者と同じ月1回ペースになりました。そのニーズとは「マネジメントについては昇格時に2日ほどマネジメント教育を受けただけ。指導するためには、教える側の我々にも学びの機会が欲しい」といったものでした。

幹部層にも半年に1度、中間報告を実施。問題認識の共有やと対策についての意見交換を行い、コンサルタント側からも上層部として現場の活動のバックアップをいただけるよう依頼をしました。

効果
「プログラム期間内に新規事業が立ち上がり組織化。また、マネジメント力の強化でR&D部門の組織力が大きく向上」

・対象者は、経営管理者としての役割意識とコミットメントが磨かれ、組織や職場を動かす力が高くなりました。より大きな成果をつくろうとする発想がみられるようになり、人を巻き込んで動かす意識が育ちました

・対象者本人たちの問題の捉え方も変わり、視座が上がって組織レベル・経営レベルで取り組む力が高くなりましたなにより大きく変わったのはメンバーとの対話力でこの結果、メンバーが活性化し、職場のパフォーマンスが改善しました。

・また、期間内で研究活動にも大きな進展が生まれ、新規事業が立ち上がって組織化される、新しい研究テーマの創出、停滞していた研究テーマが改善されるなどの成果が出ました。

お客さまの声

【担当役員】人が育った実感がありました。人望ある上司を増やしたかったので満足しています。

【対象者 Aさん】部の研究テーマの見直しは、実は自分の中でずっと気になっていたことでしたが、こういう機会でも貰わないと取り組まなかったと思います。各担当チームの動き方を変えることが出来て、以前よりも働きやすい職場にできたと思います。

【対象者 Bさん】ちょうど新規事業を立ち上げる時期にこのプログラムを受けることができてラッキーでした。さまざまな難しい問題に直面する時期でしたが、月1回のワークショップが、悩み相談や次へのマイルストーン設定のためにちょうどよいペースで助かりました。

【対象者 Cさん】最初は上司に意見具申することもできない自分でした。上司から部レベルの計画立案や改善を依頼されるなどハードだな・・・と感じました。しかし、やったらできるものですね。来年度の計画は私と他チームのマネージャーで相談してつくった内容がほぼそのまま採用になったんです。

【上司 Dさん】実際の職場の問題解決が中心になっていて、対象者も上司の自分たちも定期的に受ける機会があったプログラムだったのがよかったです。コンサルタントの話を聞いてその通りにやってみて変化が生まれて成果を実感する。そうすると「もう少し、この人の話を聞いてみよう」と思える。その積み重ねでした。今までもコンサルタントに出会う機会がありましたが、今回の取り組みでコンサルタントに対するイメージが変わりました。

【上司 Eさん】実は我々もちゃんと教わっていなかったことが沢山あると感じながら受けていました。経験だけでやっていると確証が持てない時がある。都度、先生に相談できたのもよかったです。

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