組織と人材のエンゲージメント向上

社員が疲弊している。採用しても定着しない。残った社員に業務が集中し、さらに疲弊が進む。悪循環が組織の中で静かに回り続けている――。

エンゲージメントの低下は、数字にはすぐ現れません。しかし、組織の中にいる人間は気づいています。以前はあったはずの活力が、確実に失われつつあることに。

いま、多くの組織で何が起きているのか

コロナ禍は、日本の組織に大きな変化をもたらしました。リモートワークの導入、業務のDX化、オペレーションの標準化。急速に進んだ効率化は、組織を維持するうえでは不可欠な変化でした。

しかし、その代償として多くの組織が失ったものがあります。

効率化の裏側で、人のつながりが薄くなった

リモートワークで通勤時間は減った。会議はオンラインで効率化された。業務のデジタル化で情報はシステム上で管理されるようになった。しかし、その過程で、人と人が顔を合わせ、何気ない会話を交わし、互いの状況を肌で感じ取る機会が大幅に減りました。

組織の中にあったはずの「お互いを知っている」という感覚が薄れ、チームとしての一体感が失われつつあります。仕事は回っている。しかし、一人ひとりが孤立した状態で回っている。

労働力不足と業務過多が、余裕を奪っている

また、労働力不足も、年を追うごとに深刻になっています。採用は難しく、採用できても定着しない。残った社員に業務が集中し、日々の仕事をこなすだけで精一杯。新しいことを考える余裕も、部下を育てる余裕も、同僚と対話する余裕もない。

この状態が続くと、最も影響を受けるのは組織の中間層です。マネージャーは目の前の業務に追われ、マネジメントに手が回らない。その結果、部下は育たず、チームは機能せず、また人が辞めていく。構造的な悪循環です。

「両利き」が求められるのに、片手しか使えない

経営環境は、既存事業を深化させると同時に新しい事業領域を探索する「両利きの経営」を求めています。しかし、日々の業務に追われている組織に、新しい挑戦に踏み出す余力はありません。

効率化を進めれば既存事業は回る。しかし、効率化だけでは新しい価値は生まれない。戦略的に組織の力を配分し、守りと攻めを両立させなければならない。この「効率性と戦略性の両立」が、いまの経営に突きつけられている最も困難な課題のひとつです。

エンゲージメントサーベイだけでは、何も変わらない

エンゲージメントの課題に対して、多くの企業が取り組んでいるのがエンゲージメントサーベイの導入です。社員の満足度やモチベーションを数値で測定し、課題を特定し、施策を打つ。PDCAを回して改善を図る。

このアプローチ自体は間違っていません。しかし、サーベイの結果を見て「数字が低い項目に対策を打つ」というやり方だけでは、エンゲージメントは本質的には上がりません。

なぜでしょうか。

エンゲージメントは、制度や施策の結果ではなく、日々の仕事の中にある関係性の質から生まれるものだからです。

上司が自分を見てくれている実感。チームで成果を出したときの手応え。自分の意見が組織に影響を与えた経験。困ったときに助けてくれる仲間がいる安心感。こうした一つひとつの体験の積み重ねが、「この組織で働き続けたい」「この仕事に力を尽くしたい」という気持ちを育てます。

福利厚生を充実させたり、表彰制度を設けたり、1on1を義務化したりすることは、それ自体では悪くありません。しかし、土台にある関係性の質が変わらなければ、どんな施策も「仕組みを入れたが効果が出ない」で終わります。

AWコンサルティングの向き合い方

AWコンサルティングは、エンゲージメント向上の課題に対して、制度や施策の整備ではなく、組織の中にある関係性の質を変えることを起点にしたアプローチを取ります。

組織の「いま」を、数字の裏側まで読み解く

サーベイの数字だけでは見えないものがあります。どの層で疲弊が進んでいるのか。どこで人のつながりが切れているのか。マネージャーと部下のあいだに何が起きているのか。部門間の関係性がどうなっているのか。

AWコンサルティングは、組織の中に深く入り、人と人のあいだにある力学を丁寧に読み解きます。表面的な診断ではなく、現場のリアルな手触りを感じ取ることから始めます。

マネージャーの関わり方を変える

エンゲージメントに最も大きな影響を与えるのは、直属の上司であるマネージャーの関わり方です。上司が自分を見てくれている。自分の成長に関心を持ってくれている。困ったときに相談できる。この実感があるかどうかで、同じ職場でも社員のエンゲージメントは大きく変わります。

しかし、多くのマネージャーは業務過多で部下に向き合う余裕がありません。AWコンサルティングは、マネージャー自身の負荷を見直しながら、部下との関わり方を変えていく実践を支えます。それは単純に1on1の「やり方」を教えるわけではありません。マネージャーが部下一人ひとりの状況を理解し、その人に合った関わり方を見つけていくプロセスに伴走します。

「成果が出る → やりがいを感じる」の循環をつくる

エンゲージメントは「楽しく働ける環境」をつくれば上がるものではありません。自分の仕事が成果に結びついている実感、チームとして何かを成し遂げた手応え、自分が成長しているという確信。これらが揃ったときに、人は「この仕事に力を尽くしたい」と感じるようになります。

AWコンサルティングは、組織の中にこの循環をつくることに取り組みます。適切な目標設定と、その達成に向けた実践、成果の実感とフィードバック。論理と感情の正の連鎖が回り始めたとき、エンゲージメントは制度で管理するものではなく、日々の仕事の中に自然に宿るものになります。

効率性と戦略性を両立させる組織をつくる

エンゲージメントの向上は、それ自体が目的ではありません。組織としてのパフォーマンスを高め、事業の成長につなげることが最終的なゴールです。

AWコンサルティングは、エンゲージメント向上の取り組みを、事業戦略と切り離しません。既存事業を効率的に運営する力と、新しい挑戦に踏み出す力の両方を組織の中に育てていく。日々の業務を回すだけの「守り」の組織から、守りながら攻められる「両利き」の組織への転換を支えます。

この取り組みを通じて起きる変化

変化の一例
  • 組織の生産性が上がる
    エンゲージメントが高まると、同じ労働時間でもアウトプットの質が変わる。指示されたことだけをこなす働き方から、自ら考えて工夫する働き方に変わることで、組織全体の生産性が向上する。
  • マネージャーと部下の関係が変わる
    業務の指示と報告だけだった関係に、対話と信頼が加わる。マネージャーが部下の成長に関わる実感を持ち、部下が「この人の下で働きたい」と感じる関係性が育つ。
  • 従業員の定着率があがる
    「辞めたい」の手前にある「つらい」「報われない」「見てもらえていない」という感覚が解消されることで、離職の根本原因に手が届く。人が定着し、採用と育成の投資が無駄にならない組織になる。
  • 新しい挑戦が生まれる
    余裕がなく守りに入っていた組織に、「やってみよう」という気配が戻る。既存業務を回しながらも新しいアイデアや改善提案が上がってくるようになり、組織の中にイノベーションの芽が育ち始める。
  • 組織に躍動感が戻る
    効率化と管理で静まり返っていた組織に、人の熱量と主体性が戻る。一人ひとりが自分の仕事に意味を感じ、チームの中で力を発揮できている実感を持っている。その状態が、組織全体の躍動感として表れる。

AWコンサルティングの関わり方の特徴

AWコンサルティングの関わり方
  • サーベイの導入ではなく、関係性の変革から入る
    エンゲージメントサーベイの結果に対する施策立案を代行するサービスではありません。組織の中にある人と人の関係性に直接働きかけ、エンゲージメントが自然に高まる土壌をつくることに取り組みます。
  • マネージャー層への重点的な関わり
    エンゲージメントに最もレバレッジが効くのは、マネージャー層の変革です。マネージャーの関わり方が変われば、その下にいるメンバー全員のエンゲージメントが変わります。AWコンサルティングは、この最もインパクトの大きい層に集中して関わります。
  • 事業成果との接続を見失わない
    「社員が幸せに働ければそれでよい」という取り組みではありません。エンゲージメントの向上が、労働生産性の改善、リテンション率の向上、事業成果の拡大として経営に貢献することを前提に設計します。
  • 組織の状況に合わせたカスタム設計
    エンゲージメントが低下している原因は、組織ごとに異なります。マネジメントの質の問題なのか、業務設計の問題なのか、組織構造の問題なのか、あるいはそれらが複合しているのか。AWコンサルティングは、貴社の組織を深く理解したうえで、その組織に合ったアプローチをつくります。

組織のエンゲージメントについてご相談ください

「社員の疲弊が進んでいる」「離職が止まらない」「サーベイは取ったが何をすればいいか分からない」「組織に活力がない」。どの段階のご相談でも構いません。

エンゲージメントの課題は、放置すると加速度的に悪化する性質を持っています。一方で、関係性の質が変わり始めると、組織の空気は驚くほど短期間で変わることもあります。まずは貴社の状況をお聞かせください。

お問い合わせ
Contact